学生の頃、卒業後にどんな仕事につけるか心配していた。
興味ある分野では学者にならない限り食べていけない、職が限られている。
それよりも、自分は何をして生きていきたいのだろう。どのように人生を送りたいのだろう。
悩みが多くてそればかり頭に残り、なかなか答えは出なかった。
そういう中、精神科医であった神谷美恵子さんの著書に出会い、しばらく没頭した。
現在はインターネットの普及からデジタルで情報を得ては自分で何かを見出したように錯覚したり、人と繋がっている気分になっているかもしれない。そういう時代になってしまった。
そこから離れて、自分に向き合う時間が減っている気がする。
どう生きたかったのだろう。
神谷氏の「生きがいについて」を何度読み返しただろう。
生きるとは、単純に物を手に入れたり人に話すための経験をすることではなさそうだ。
毎日を過ごす自分を支えているものはなんだろうか。
ふと振り返る時間が必要だ。